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2005/02/06

保険選び 第2回:遺族の生活費

保険選びの続きです。

■ 遺族の生活費

遺族の生活費は、その遺族が必要とする生活レベルによって大きく異なってきます。一概に論じることはできませんが、その最低額については、「生活保護法による保護の基準」 (昭和38年4月厚生省告示第158号。ここで検索可能) が参考になります。生活保護は、国民が健康で文化的な最低限度の生活を営めるようにするための制度で、その給付基準額は、世帯の構成、年齢、地域などによって、細かく決められています。

たとえば、東京都区内 (1級地-1) あるいは宮崎県高千穂町 (3級地-2) に住む30歳と5歳の子供からなる世帯の場合、給付額は以下のようになります。

名目 東京都
23区内
宮崎県
高千穂町
基準生活費第1類 (30歳) 39,970 30,980
基準生活費第1類 (5歳) 26,950 20,890
基準生活費第2類 (2人世帯) 48,070 37,250
冬期加算 (2人世帯。11-3月) 4,000 3,100
母子加算 (児童1人) 23,260 20,020
児童養育加算 (児童1人) 5,000 5,000
住宅扶助 (限度額) 69,800 29,700
合計 217,050 146,940

これが10年経って、40歳と15歳 (中学生) の子供からなる世帯になると、 以下のようになります。

名目 東京都
23区内
宮崎県
高千穂町
基準生活費第1類 (40歳) 39,970 30,980
基準生活費第1類 (15歳) 47,310 36,670
基準生活費第2類 (2人世帯) 48,070 37,250
冬期加算 (2人世帯。11-3月) 4,000 3,100
母子加算 (児童1人) 23,260 20,020
教育扶助 (児童1人) 4,180 4,180
住宅扶助 (限度額) 69,800 29,700
合計 236,590 161,900

さらに20年経って子供が独立すると、こんな感じです。

名目 東京都
23区内
宮崎県
高千穂町
基準生活費第1類 (60歳) 36,100 27,980
基準生活費第2類 (1人世帯) 43,430 33,660
冬期加算 (1人世帯。11-3月) 3,090 2,390
住宅扶助 (限度額) 53,700 23,000
合計 136,320 87,030

ちなみに、子供が一人増えるごとに、東京23区内で5万円前後、宮崎県高千穂町で4万円前後が加算されます。

生活保護では、医療費や子供の教材費、給食費、通学費は別途実費支給されます。生活保護を受けない場合は、これらの費用に加えて、年金、健康保険、生命保険、傷害保険などの費用を考えておく必要があります。大雑把にいって、子供がいる遺族の一ヶ月の生活費として、最低でも次の金額が必要になるかと思います。

条件 生活費/月
東京23区内、賃貸 20万円+5万円x子供の数
東京23区内、持ち家 15万円+5万円x子供の数
宮崎県高千穂町、賃貸 14万円+4万円x子供の数
宮崎県高千穂町、持ち家 12万円+4万円x子供の数

たとえば東京23区内の賃貸住宅に住む30歳と5歳の遺族が残された場合、子供が大学を卒業するまでの17年間で、大学の学費を除いて、25万円x12ヶ月x17年=5,100万円が必要になります。これが持ち家だと、4,080万円。残された配偶者が働いて、手取りで月10万円の収入があるとすると、17年間で2,040万円になるので、差し引き賃貸で3,060万円、持ち家で2,040万円です。また、子供が一人増えるごとに、約1,000万円ずつ増えていきます。

あとは、この金額にどのくらいの「ゆとり」分をプラスするか、です。塾に行く費用、私立の学校に通う費用、もう少し広い家に住む費用、などなど。「ゆとり」分については、それぞれの家庭の事情や考え方によって変わってくると思います。

残された遺族の生活費には、死亡保険金を充てればいいのですが、必ずしも全額を死亡保険金で賄う必要はありません。遺族には、遺族年金が支給されるからです。というわけで、次回は遺族年金について計算します。

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